フレームとプロペラの選定【ドローン自作講座】

ドローン本体の自作について、いろいろなパーツを選定していかなければなりません。最初に何から決めればいいでしょうか?

慣れてくれば応用も聞くけど、フレームのサイズを決めるところから始めるとやりやすいよ!

フレームが決まれば、ドローンのサイズを確定できるということですね?

そうだね。フレーム次第でプロペラやモーターのサイズ、搭載可能なバッテリーなども選べるからね。
もちろん、個人ごとの好みもあるだろうから、最初にプロペラサイズを決めるというパターンもあるけどね・・・

わかりました!!今回はフレームからスタートということでお願いします!!

用途によりフレームサイズを決めましょう

フレームサイズを選択するポイントはドローンの用途です。レースに参加することが目的なら大会のレギュレーションを確認し、それにあったフレームを準備することが必要です。230ミリや250ミリ、280ミリなどが多いのではないでしょうか。また、200グラム程度の小型機体を作成してレースに参加することもできます。その場合は3インチのプロペラが使える130ミリ程度のフレームサイズを選べばいいでしょう。

100ミリ~120ミリ前後であれば、上記よりワンサイズ下がりますが、お手軽にフリーフライトが楽しめます。そして屋内でも飛ばしてみたい時は65~80ミリ程度です。

参考までに、屋内・屋外兼用の場合、バッテリーは1セルを接続して屋内、2~3セルで屋外飛行とするのが最適です。あまり電圧をかけすぎると上下動が激しくなり屋内飛行は難しくなります。

プロペラ径を決めよう

プロペラのサイズは回転直径で、インチやミリで表されます。フレームとプロペラサイズの検討で気を付けなければならない点は、フレームサイズによりプロペラの直径が制限されるという点です。フレーム規格よりも大きなプロペラを選んでしまうと、フレームの胴体部分にプロペラがぶつかってしまいます。フレーム仕様を確認すれば適合するプロペラの最大サイズが記載されています。

  • プロペラがフレーム胴体部分に接触しない、またはプロペラ同士が接触しないサイズのプロペラを選択する

プロペラのピッチを決める

以前の記事で説明していますが、ピッチとはプロペラが一回転する際にどれだけの推進力を持っているかということです。ピッチの数値が大きいほど1回転あたりの推進力が大きくなります。また、ピッチが大きければ、より強いトルクのモーターが必要となります。反対に小さなピッチのプロペラの場合には高回転型のモーターを使います。

従ってプロペラのピッチは、選択するモーターのスペックに依存するという事になります。この説明の時点では、まだモーターを決めておらず話が前後してしましますが、モーターが決まったらプロペラのピッチについて思い出してください(モーターの仕様で推奨ピッチを確認しましょう)。

ある程度の経験を積むに従い、自分がどんな飛ばし方をしたいのかといった好みもわかってくると思います。そうした経験でプロペラピッチを決めることも可能になります。

そうはいっても最初のうちは目安が必要ですよね。プロペラピッチを決める目安ですが「プロペラサイズの8割程度」を基準にしてみましょう。

例えば3インチのプロペラサイズであればピッチは2.4前後、5インチであればピッチは4といった具合です。この計算方法は急旋回、急加速飛行をするレースやアクロバット用ドローンでの値です。自分自身の飛行スタイルが確立されていくに従い、この基準値をカスタマイズし最適値を探ってみましょう(私自身の経験値ですので、是非皆さんにも検証していただければと思います)。

また、空撮用ドローンであれば「プロペラサイズ×0.4~0.5程度」だと思います。空撮用は1 ㎏以上の機体重量があるタイプもあり、アクロバット飛行のような急旋回、宙返りなどは行わいません。そのため、強いトルクは必要ないということですね。

  • レースやフリーフライト⇒ プロペラ直径の8割=ピッチ
  • 空撮用⇒ プロペラ直径の4割~5割程度=ピッチ

プロペラの枚数

プロペラの枚数は一概には定義しずらく、経験を積み自分自身の飛行スタイルに合ったものを探すしかない、というのが正直なところです。あえて、プロペラ単体で見た場合の目安をいうとすれば、枚数が少ないほど乱気流が起こりずらく、効率的に揚力を生み出すということが挙げられます。

また、逆に枚数が多ければ、急激な旋回・方向転換のコントロールがしやすくなり、機敏な飛行ができるということになります。ただし、プロペラの乱気流が発生しやすくなり、プロップウォッシュといった不安定な飛行の原因ともなります。

<羽根の枚数が少ない場合(プロペラ単体で考えたとき)>
  • 乱気流が発生しづらく効率的に揚力を生み出す
  • ホバリングなどの安定飛行に向いている
<羽根の枚数が多い場合(プロペラ単体で考えたとき)>
  • 方向転換などで飛行をコントロールしやすい
  • 急激な旋回でプロップウォッシュが発生しやすくなる

プロペラの材質

プロペラの材質も意識した選定をしてみましょう。材質についてはクイックな操作性を求めるのであればナイロングラスファイバー製をおすすめします。ただし、初心者のうちは何度も墜落させてしまいますので、その場合は比較的折れにくいポリカーボネイト製のものを選ぶといいでしょう。

  • クイックな操作性を求めるならナイロングラスファイバー製
  • コスト重視(比較的折れにくい)ならポリカーボネイト製

ドローン自作に関することは、「ドローン製作 ベータフライト設定 完全ガイド」でも詳しく解説しています!

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