暗号資産の取引が普及するにつれて、取引管理や税務申告にかかる負担が増えていると感じる方も多いでしょう。
そこで、取引データの管理を効率化し、税務申告をサポートするツールとして注目されているのがCryptact(クリプタクト)です。
この記事では、Cryptactの特徴や利用方法、その利点について解説します。
Cryptactとは?
Cryptactは暗号資産(仮想通貨)取引の記録や集計をサポートするクラウドベースのツールです。ビットコインやイーサリアムなどの主な暗号資産を含む数百種類以上の通貨に対応しており、さまざまな取引所からの取引データを一元管理することができます。
Cryptactの主な目的は、取引履歴を整理して、年間の損益を計算し、税務申告に必要なデータを効率よく作成することです。これにより、複数の取引所やウォレットにまたがる取引データを手作業で管理する手間を大幅に削減できます。
Cryptactの嬉しいポイント
Cryptactは暗号資産取引の損益管理と税務申告を効率化するための強力なツールですが、使い方次第でさらに効果的に活用できます。
特に取引所のデータのみならずウォレットやDiFi利用にも対応していて、データを一元管理できるメリットは非常に大きいです。
Cryptactの主な特徴
- 複数取引所対応
- 損益計算の自動化
- 税務申告サポート
- 操作の簡便さ
- セキュリティとプライバシーの重視
複数取引所対応
Cryptactは国内/海外の主要取引所に対応しており、自動的に取引データをインポートできます。これにより、手動での入力ミスやデータの不整合を防ぐことができ、取引所ごとにデータを個別に管理する煩わしさも解消されます。
損益計算の自動化
税務申告に必要な損益計算を自動的に行ってくれます。特に暗号資産の取引は価格の変動が激しく、多くの取引を行うと損益の計算が複雑になりますが、Cryptactを使えば取引データを基に正確な損益を瞬時に算出できます。
税務申告サポート
Cryptactは、損益計算だけでなく、税務申告に必要なレポートを生成します。年間取引報告書や、国税庁提出用の書類も簡単に出力できるため、申告時の手間が大幅に軽減されます。
操作の簡便さ
初心者にも使いやすいインターフェースが特徴です。使い方は非常にシンプルで、取引所のAPIを使ってデータを自動で取得するか、CSVファイルをアップロードするだけで取引履歴が一元管理できます。
セキュリティとプライバシーの重視
Cryptactは、クラウドベースのサービスですが、データの保護には最新のセキュリティ対策が施されています。また、ユーザーの取引データが外部に漏れる心配がないよう、プライバシー保護にも力を入れています。
Cryptactの利用方法
Cryptactの使い方はとても簡単で、誰でも直観的に操作でき、しかも自動的に損益計算や確定申告用の帳票を出力してくれます。ポートフォリオなど視覚的に資産状況を確認できるのもうれしいポイントです。
それでは利用について簡単にまとめてみます。
- アカウント作成
- 取引データのインポート
- 損益計算
- レポート出力
アカウント作成
まず、Cryptactの公式サイトで無料アカウントを作成します。初回は無料プランで試すことができ、必要に応じて有料プランにアップグレードできます。
まずは無料プランから始めてみることをお勧めします。
無料プランと有料プランの違い
無料プランでも基本的に必要となる機能はすべてが利用できます。
プランの主な違いは仮想通貨取引数量の上限幅で、たくさん売買をするようになったタイミングで有料プランへ移行すれば、それまでのデータも引き継がれます。
それ以外には、取引所ではなくウォレットに仮想通貨を保管していてDiFi(分散型金融)を利用した売買を行う方向けプランもあります
取引データのインポート
取引所のAPIを使ってデータを自動的に取り込むか、CSVファイルをアップロードして取引データを追加します。対応している取引所は非常に多いため、ほとんどの取引所でスムーズにデータのインポートが可能です。
API連携によるデータインポートの便利さ
Cryptactの大きな特徴の一つはAPI連携を通じて取引所から自動で取引データを取得できることです。これにより、複数の取引所での暗号資産取引データを一元管理できるため、手動入力の手間を大幅に省くことができます。
APIとは?
API(Application Programming Interface)は、異なるソフトウェア間でデータや機能をやり取りするための仕組みです。具体的には、取引所とCryptactがAPIを通じて接続されることで、Cryptactが取引所に保存されている取引履歴をリアルタイムで取得し、ユーザーがそのデータを自分で手動入力することなく、Cryptact内で利用できるようになります。
損益計算
データのインポートが完了したら、損益計算が自動的に行われます。これにより、年間を通しての取引の損益を一目で確認できます。
レポート出力
税務申告用のレポートや、取引履歴の詳細レポートを簡単に生成できます。
CryptactのAPI連携について
API連携やとても便利な機能です。もう少し詳しく説明しますね。
API連携のメリット
- 自動的かつリアルタイムな取引データ取得
- ミスを減らす
- 常に最新のデータを保持
自動的かつリアルタイムな取引データ取得
一度API連携を設定すれば、取引データは自動的にCryptactに反映されます。これにより、取引所での取引を手動で入力したり、定期的にデータをダウンロードしてアップロードする必要がなくなります。複数の取引所を利用している場合でも、各取引所の取引データをすべて一元管理できるため、時間の節約と効率化が図れます。
ミスを減らす
手動で取引履歴を入力する際、金額や日時を間違えて入力してしまうリスクがあります。しかし、APIを利用すれば取引所から正確なデータが直接取得されるため、人為的なミスを減らすことができます。
常に最新のデータを保持
APIを使用することで、リアルタイムでの取引データの更新が可能になります。これにより、取引状況を随時確認でき、損益計算やレポート出力の際も最新のデータをもとに処理が行われます。
Cryptact API連携の設定方法
CryptactでAPI連携を設定するのは非常に簡単です。以下の手順でAPI連携を行います。
- 取引所でAPIキーを取得する
各取引所の設定ページからAPIキーと呼ばれる固有の識別コードを取得します。APIキーには取引データの読み取り専用のものがあり、安全にデータを取得するためにこれを使用します。 - CryptactにAPIキーを入力する
Cryptactの設定ページで、使用している取引所を選択し、取得したAPIキーを入力します。これにより、Cryptactが取引所と連携し、取引履歴の自動取得が可能になります。 - データのインポート完了
API連携が完了すると、取引所に保存されている過去の取引データが自動的にCryptactに取り込まれ、今後の取引もリアルタイムで反映されます。
API連携の注意点
API連携を行う際には、セキュリティが非常に重要です。APIキーは取引データにアクセスするための重要な情報であり、第三者に漏れないように適切に管理する必要があります。
最も大切なことは読み取り専用のAPIキーを利用し、書き込みや取引実行ができないようにすることで、セキュリティリスクを最小限に抑えられます。
まとめ
Cryptactは、暗号資産取引の損益管理と税務申告を簡素化するためのツールとして、非常に優れた機能を提供しています。暗号資産取引が増えてきた今、こうしたツールを活用することで、取引の整理や税務申告の負担を軽減し、より効率的に取引を進めることができるでしょう。
私自身も約1年ほど使ってみましたが、今や手放せないツールとなっています。
コメント