送信機(プロポ)の基本設定

<初心者による、初心者目線でのラジコンカーセッティングノート>

今回は送信機(プロポ)を受信機とバインドした後に、最低限やっておくべき基本設定についてご説明してみたいと思います。

なお、プロポと受信機のバインドについては機種ごとに設定方法が異なるため、取扱説明書をご参照ください。

もちろん、プロポの基本設定も機種ごとに操作手順は違ってきますが、この記事では各種設定項目の意味、考え方についての解説となります。

送信機(プロポ)の基本的な設定項目

最初に行うべき設定項目にはどのようなものがあるのか、まずは項目名を並べてみたいと思います。

細かな設定は数多くあると思いますが、これだけやっておけばラジコンカーが走るといったレベルにおいては、ステアリングの関する項目が殆どになります。

※ST:ステアリング / TH:スロットル

  • リバース:ST/TH
  • サブトリム:主にST
  • エンドポイントアジャストメント(EPA):主にST
  • デュアルレート(D/R):ST/TH
  • エクスポネンシャル(カーブ):ST/TH
  • ステアリングスピード

それでは各設定項目を順を追ってみていきましょう。

リバース:ST/TH

プロポの機種により設定画面の遷移や表示の仕方は異なりますが、ステアリングとスロットルにはリバースという設定項目があります。

サーボやモーターを組み上げ、動作させてみたらステアリングが左右逆だったり、全身と後進が反対になっていることがあります。

また、サーボの取付位置によりステアリングの左右を逆にせざるを得ない場合もあります。

このようなとき、リバースの設定を行えば左右、または前後を反転することが出来ます。

上記写真のNORをリバースにすると、下記のようになります。

ステアリングの場合を例に挙げましたが、スロットルも同様に設定可能です。

サブトリム:ST

プロポのステアリングがニュートラルの状態で、ラジコンカーが右や左に曲がらず直進できるように設定するのがステアリングトリムです。

ステアリングトリム調整にはメイントリムサブトリムがあります。

メイントリム(またはトリム)はラジコンカーを実際に走らせる現場にてステアリングのニュートラル位置を調整するための設定です。いざ走らせてみたらなんだか右に寄ってしまうななんてときに調整します。

メイントリムにてニュートラルの位置を調整しても、エンドポイント(後述)は変化しません。もしエンドポイントまで動いてしまったら、ニュートラルの位置をずらした分だけ、同じ方向にオーバーステアになってしまいますよね。

サブトリムはラジコンカーを組み立てた際の初期設定として行う調整項目です。

メイントリム:ラジコンカーを走らせるときの設定
サブトリム:組み上げ時の初期設定

サブトリムの設定画面は以下のようになります。

初期状態はゼロになっていますが、上記は左側に20だけサーボホーンを動かす設定になります。

プロポのステアリングがニュートラル状態で、サーボを左に調整することでまっすぐ走れる状態にします。

ちなみに、この倍の20の単位ですがステップと考えてください。プロポの機種により違ってくると思いますが、ステップとかポイントと理解すればいいと思います。

サブトリムでは左右舵角(サーボ動作量)は変わらない

大事なポイントとなりますが、サブトリムを調整しても左右舵角は一定です。つまりサブトリムを調整した分だけ、エンドポイントは変化します

例えばサブトリムを右に動かしたら、その動作量ぶんだけエンドポイントも右に移動します(舵角は変化しません)。

これに対しメイントリムの数値を変えても、サーボの動作範囲は変化しません。つまりエンドポイントは一定です。

舵角はこのあと説明するエンドポイントアジャストメント(EPA)にて設定します。

サブトリムを調整しても左右舵角(EPA)は変わらない

エンドポイントアジャストメント(EPA)

エンドポイントアジャストメントはステアリングとスロットルにて調整しますが、ステアリングでは組み上げ段階で必ず設定します。

ステアリングでは左右舵角(タイヤの切れ角)の最大動作量を調整します。また、スロットルでのEPAは前進と後進の最大動作量を調整する場合に利用する設定です。

ステアリングのEPA

初期状態ではステアリングの左右EPAは100%となっています。

例えば、左の舵角が大き過ぎナックルがサスアームなどに接触して、サーボから「ジ~」と異音が出ているとしましょう。このような場合には、左側のEPAの値を小さくしてみます(下記)。

このケースとは反対に、まだ舵角に余裕があるときは100%以上の値を設定します。

デュアルレート(D/R)

EPAでは最大舵角の設定を行いましたが、デュアルレートは実際に走行する場合を想定して、最大舵角に対して何パーセント動作させるかの設定を行います。

クローラーはゆっくりとしたスピードでステアリングを目いっぱい切るような操作を行うので、デュアルレートは100%でいいと思います。

デュアルレートはスピードを出して走らすタイプのラジコンカーには有効な設定です。

ステアリングのデュアルレート(D/R)

特に初心者はプロポのステアリングを目いっぱい切りがちですが、ベテランになる程ステアリングを切る量は少なくなるそうです。あまりハンドルを切ると転倒してしまいますよね、特に急ハンドルはコントロールを失ってしまいます。

そこで、デュアルレートにより何割減でステアリングを切るのかを設定します。

 

このように、100%→80%に設定すれば、EPAの80%までステアリングにより舵角が変化します。

スロットルのデュアルレート(D/R)

スロットルのデュアルレートでは、プロポのフルスロットル操作に対し、前進・後進それぞれ何%減で動作させるかを設定します。

エキスポネンシャル

エキスポネンシャルはプロポによってはカーブという設定項目の場合もあります。

スロットルとステアリングのそれぞれに設定できます。

初期設定ではサーボやモーターの動きは、プロポ操作に正比例して反応しますが、エキスポネンシャルにより反応を二次曲線的に変化させます。

スロットルのエキスポネンシャル

例えば、スロットルの操作に対し、初期設定は下記のように直線のグラフで表されています。

この設定を変えると

上記の通り、スタート時点ではスロットル操作に対しゆっくりとした動作になります。

ステアリングのエキスポネンシャル

ステアリングの切り始めの動きをマイルドにさせたい、またカーブ後半の動きをクイックにしたいなど、テクニカルな設定が可能です。

例えばこんな感じ

左右それぞれにエキスポネンシャルを設定できます。

POINTは変化の折り返し、RATEはプラス/マイナスで変化の度合いを設定します。

ステアリングスピード

サーボの動作速度を調整します。

エキスポネンシャルと似ていますが、エキスポネンシャルの場合は二次曲線的な変化を求めますが、サーボスピードは全可動範囲での速度設定となります。

私の持っているフタバMT-Sでは、100を基準としたパーセントによる設定値調整となっていました。


 

今回のラジコンカーセッティングノートは以上となります。

引き続きよろしくお願いいたします。

 

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