Betaflightの設定のなかでフィルター設定がわかりません
フィルターはドローンをチューニングでとても重要な設定だよ!
・・・・何が何だかチンプンカンプンです
みんなが最も悩む部分かもしれないね。でも、フィルター設定をしっかりマスターすればドローンの飛行が飛躍的に向上するんだ!
フィルター設定を何とか理解したいです
ベータフライトのバージョンによって設定画面は変わっていくかもしれないけど基本的な考え方は同じだから、今回の記事でしっかりフィルター設定の基礎を学びましょう!
ノイズフィルタリング(Betaflight)をマスターしよう!
PIDチューニングタブを開くと、「PID設定」にならんで「フィルター設定」というタブを確認できます。
このフィルター設定では、主にモーターや機体の振動に起因するノイズという異常信号を除去し、フライトコントローラーからESC、モーターに至る正常な制御を行うための設定を行います。
ノイズフィルタリングの仕組みを理解することはドローンカスタマイズにおいて非常に重要です。
- フィルター設定はノイズという異常信号を除去し、フライトコントローラーからESC、モーターに至る正常な制御を行うための調整を行う
- 設定値は対象となるドローンや操作特性により異なる
ノイズとは?
送信機のスティック操作を行えばモーターが回転します。
その過程ではジャイロセンサーからのデータを取り込み、次いでPIDでの設定値に従いフライトコントローラーからの制御信号がESCに届き、それに基づきESCはモーター回転を細かに制御します。
<フライトコントローラーの制御プロセス>
- 送信機スティック操作⇒ジャイロセンサーデータを取り込み⇒PID設定
- 上記に基づきESCはモーター回転を細かに制御
本来であれば受信機からの操作信号や、ジャイロセンサーからの姿勢制御データは、フライトコントローラー上でPID設定に基づき適正に処理され、ESCによるモーター回転の適正な制御へと繋がります。
ノイズ除去が必要な訳
しかしながら、正常な処理の過程でモーター等が発するノイズという異常信号が混入し、予想外のモーター回転や発熱が起こってしまいます。
その結果ドローンの飛行は不安定になり、モーターやESCが焼けて性能劣化や故障へとつながってしまう事さえあります。
<データ処理過程でノイズという異常信号が混入>
- 想定外のモーター回転
- 異常なモーター発熱
- ドローンの飛行が不安定
- モーターやESCの性能劣化・故障
ノイズはどこから発生するの?
ノイズの発生原因の大部分はモーターの回転に起因します。各モーターが小刻みに機体を震わせ、それをジャイロセンサーが拾います。更にそれが2次曲線的に増幅されます。
- ノイズは主にモーター回転に起因する
- 各モーターが小刻みに回転速度を変化させ、その振動をジャイロセンサーが拾う
- ジャイロセンサーが振動を拾いノイズが2次曲線的に増幅される
プロペラもまたサイズやピッチに応じた共振周波数を持っています。それがモーターと共振し、突然振動を発生させることもあります。
機体のガタツキなどもノイズのもとになる事があります。
- プロペラもサイズやピッチに応じた共振周波数を持っている
ノイズの正体
モーターやプロペラ、パーツマウントなど様々な要因が組みあ合わさってノイズは発生します。したがって、こう設定すればOKといった単純なパターンは存在せず、ドローンごとにチューニングを繰り返すことが必要になるよ。
ということは・・・ノイズフィルタリングの仕組みを理解して、機体それぞれに応用するスキルが必要になるということか!!
正常な制御は主に50Hzよりも低い周波数帯でやり取りされます。
モーターからのノイズは主に500Hz以上の高い周波数で、それが信号の正常な伝達経路に混入してきます。
ノイズはジャイロセンサーに取り込まれ、PID制御の過程で増幅され最終的にモーターへと伝わります。
このときモーターはノイズ周波数に合わせた高速回転が出来ずに小刻みに左右に震えてしまいます。それがモーターの異常な高熱となって現れます。
- 正常な制御は主に50hz以下の低い周波数帯で実行
- モーターからのノイズは500hz以上の高い周波数帯
- ノイズが制御信号に乗り、異常なモーター制御が行われる
ノイズフィルターの働き
こうしたノイズを取り除くのがフィルターの役割です。
ベータフライトのノイズフィルタリングには主にローパスフィルター(LPF)とノッチフィルターの2種類が存在します。
ノイズのないクリーンな制御信号のみを確保しようとするのがローパスフィルターやノッチフィルターの役目となります。
安易なフィルター設定は危険!
誤ったフィルター設定を行うと、それが原因の振動が発生しモーターが過熱することもあります。
フィルター設定に際しては、飛行させてみて様子がおかしいなと感じた時は直ぐにデフォルト設定値に戻すことを念頭に調整を進めましょう。
設定はひとつの項目ごとに行い、その都度軽く飛行させ振動やモーターの温度をしっかりとチェックすることをお勧めします。
さもなければ、大切なESCやモーターなどのパーツが壊れてしまうだけではなく、周囲の人を巻き込んだ事故に発展してしまう事さえ考えられます。
- 誤ったフィルター設定を行うと、振動が発生しモーターが過熱
- フライトテストで様子がおかしいと感じたらデフォルト設定値に戻す
- 設定はひとつの項目ごとに行う
安易な設定をしてしうと・・・周囲の人を巻き込んだ事故を引き起こす可能性があります!
先輩、ありがとうございます!