ドローンのFPV飛行はアナログ式が主流で、デジタル式はこれまでDJIくらいしか選択肢がありませんでした。しかし、ここ最近「HDZero」や「Avatar」など気になる製品が目立ってきましたね。
そこで、今回はHDZeroを中心にデジタル型FPVシステムについて、お話ししてみたいと思います。
個人的な話になりますが、小遣いが足りていなくて欲しいものが買えず、申し訳ありませんが製品紹介や写真は省かせていただきます(文字のみ・・・)
HDZeroとは
まずは、ざっくりとHDZeroについて説明してみたいと思います。
HDZeroは従来のアナログFPV関連システム/モジュールとは異なり、新しいデジタルFPVシステムです。高精細なビデオ画像と電波干渉を比較的受けにのが特徴です。
HDZeroはデジタル式のFPVであり画質はアナログより優れています。
遅延に関しては少し優れている程度です(DJIなど他のFPVより現状優れているようです)。
また、信号の強さや距離に関係なく遅延は固定されています。
夜間飛行にも向いていて、他のデジタルFPVシステムと比べて低照度下でも優れた性能を発揮します。
そして何より特徴的なのは、マイクロドローン用に設計された軽量のVTXが製品化されていることではないでしょうか。
HDZeroのFPVゴーグルや既存ゴーグルに取り付けるビデオ受信モジュールも製品化されています(HDMI端子が必要)。
独自のアナログビデオレシーバーがあれば、アナログのFPVシステムもサポートします。
HDMI端子があるという事は、ドローン以外の用途にも使えそうですね。
ただし、画質に関しては、まだまだ発展の余地があります(DJIの方が現時点では優れている)
オープンソース化
2022年4月24日にHDZeroのソフトウェアとハードウェアの一部をオープンソースにすること開発元より発表されています。
このことで、サードパーティー製パーツが品質面や価格面で優位に、数多く開発されることが期待できます。
DJIとHDZeroの比較
これまで独占的なデジタルFPVの地位にあったDJIとの比較が、HDZeroの特徴を理解しやすいかもしれません。
デジタルFPVにはDJI、Walksnail Avatar、HDZeroが有名です。また、OrqaもいずれデジタルFPVシステムをリリースすることが予想できます。
それらの中で有名なのは、皆様ご存じのDJIですが、では、HDZeroがDJIと比較してどうなのか気になりますよね。
後発(間違っていたらすみません)のHDZeroはこれまでDJIFPVを使っていたユーザーの声に耳を傾け、それも続き機能を開発しているように思えます。
DJIって機能開発やエラーの改善にわりと時間がかかってしまうイメージがあります(私だけの感想なのかかもしれませんが)。
新機能はおろか、小さなバグの修正にも文字通り永遠にかかることがあるのです。
画像品質
HDZero、DJI、Avatarなどの製品がありますが、画質に関してはDJIが優れているのはYoutubeなどを見ても分るかと思います。高価なものになればアクションカメラと同等の画質に感じます。
HDZeroのビデオ解像度は1280x720pです(DJIと同じ)。でも、Youtubeで色々な人たちの動画を見る限りでは、HDZeroの画質はDJIやAvatarのような鮮明さやでシャープさで劣っているのではないでしょうか。
今現在は解像度以外の要素も加味すればDJIの方が優れている気がします
でもHDZeroの画質品質がDJIに追いつくのは時間の問題かもしれません。
DJIの場合、ビデオ信号が途切れてしまうとフリーズしてしまうという話を何度か聞いたことがあります。
でもHDZeroの画像は信号が途切れる前に(通信状態が低下する過程で)「ブロック状」になり、操縦者側に信号受信具合の劣化を警告してくれます。
画像信号の遅延
アナログ式のFPVはデジタルFPVと比較し低遅延なのですが、HDZero同等の遅延であることは注目すべき点かと思います。
ただしレースなどのハイレベルな飛行を前提とした話はので、DJIやAvatarでもフリースタイルで飛行させるのであれば問題にするような遅延にはなりません。
電波干渉
DJIは狭い場所での電波干渉に優れているといった特徴を備えています。
しかしながら、上記でも説明した通り、画像がフリーズしてしまうような欠点もあり、操縦性に難ありと言えるかもしれません。
フリースタイルのような広い場所なら、DJIでもHDZeroでもどちらも問題ありませんが、駐車場や屋内ではHDZeroのほうが扱いやすいのではないでしょうか。
ただし、複数画像信号の干渉に関してはDJIの方に一日の長があるかもしれません。
HDZeroもアナログの場合ほどは干渉を受けませんが、ノイズの多い環境ではDJIの方が優れていると思われます(いずれはHDZeroもこの欠点を改善するはずだとは思いますが)。
デジタルFPVに必要なパーツ類
- HDZero対応ゴーグル、または後付け可能なビデオレシーバー(VRX)
- 画像用トランスミッター
- カメラ
- カメラとVTXの接続用のMIPIケーブル(DJIとHDZeroのMIPIコネクタは互換性がない)
FPVゴーグル
HDZeroのゴーグルはHDMI端子のみならず、受信モジュールも内蔵されていて、それをアナログFPVにも利用することが可能です。ただしアンテナは別途購入する必要があるので、その点でDJIに比べコスト高になると思われます。
DJIに関して言えば、AV端子を利用してアナログ信号を受信する製品もありますが、最近の製品にはAV端子もHDMIもないため自社製品囲い込み戦略に走っているような感じです。レシーバー用モジュールがないため、DJI製品しか使えないのは残念なところですね。
後付け(外付け)の画像レシーバーはケーブル配線もあるし、重くもなるしスマートな選択ではないので、受信機が内蔵されているFPVゴーグルが使いやすいと感じます。
VTX
いまだ発展途上かもしれませんが、HDZeroはサイズや電圧的にマクロドローンに搭載できるVTXをリリースしています。
一方のDJIの場合はマイクロドローンに利用するには重すぎます(もちろん将来的には小型機型のVTXが開発される可能性は否定できません)。
カメラの選択肢
カメラはDJIのお家芸といえるほど優れた製品が揃っています。それに比べHDZeroのほうはサードパーティ含め今後に期待といったところでしょう。
Betaflightとの親和性
HDZeroはBetaflightのOSDを完全サポートしています(アナログ式FPVシステムと同様に)。DJIはOSD機能の一部のみ利用可能です(数年来の課題ですね)
価格について
もし必要なものを全て購入するのであれば、平均的というか一般的な製品であればシステムによる違いはさほどないようです(FPVゴーグル/画像用トランスミッターとレシーバー/カメラ)。
既にHDMI端子のついたFPVゴーグルを持っているのであれば、HDZero用レシーバーを後付けできる製品もあります。その場合はHDZerの方が安価になりますね。
所感
どのメーカーのFPV製品群にしても、これからまだまだ改善されるべき要素がありますし、標準化にも程遠いと考えられます。ですから、もし購入を考えている場合はどんなドローンのためのものかとか、どのような飛行スタイルで飛ばしたいのかなどによって検討すべきなのかもしれません。
例えばカメラを例にとってみるとDJIとHdZeroはRuncamとFoxeerくらいしか選択肢もありません。
でも、アナログ式なのかデジタル式なのかで考えるのであれば、現時点では少々コスト高にはなりますがデジタルFPVのほうが画質が精細なためデジタルを選択したほうがいいかもしれません。
何度も繰り返しますが、発展途上のシステムである限り、後になるほど安価で高品質な製品が販売されることにはなりますが。その意味では、十分に枯れたシステムとしてアナログ型FPVを選択するのも間違いではありません。VTXもアナログ型の方が軽量小型化されていますし、
考え方次第ですね。
マイクロドローンのデジタルFPV化を検討するのであれば、DJIのVTXは最小のタイプでも重すぎます。
それに対しHDZeroやAvatarの場合は、マイクロドローン用を目的にした軽量なVTXが開発されています。
まとめ
冒頭でも申し上げた通り、お小遣いが足りず関連製品が手元になかったため、文章のみの記事となってしまいました。
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デジタルFPVの比較検討_DJI Walksnail HDZero
DJI,Walksnail,HDZeroなど各デジタルFPVシステムを比較してみました。こちらの記事も是非ご参照ください。
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